2008年の8月8日から8月24日までの期間、中華人民共和国の首都北京を主な会場として開催予定の第29回北京オリンピック。アジアで夏季オリンピックが開催されるのは1988年の韓国・ソウル大会以来20年ぶり(5大会ぶり)3回目。中国では初開催である。開会式は2008年8月8日午後8時8分に行われる予定である(8は中国では縁起の良い数とされている)。競技のうちいくつかは近隣の都市や沿岸部の都市青島で開催予定であり、馬術競技については、香港の沙田競馬場での開催が決定した。JOC日本オリンピック委員会ー北京2008ーでは随時北京オリンピックの情報が更新されています。
北京での開催は2001年7月13日にモスクワで開かれた第112回IOC総会での投票により、イスタンブル、大阪、パリ、トロントの4都市を破り、開催地に内定した。総会開催前には他に5つの都市(バンコク、カイロ、ハバナ、クアラルンプール、セビリア)が開催地として名乗りをあげていたが、2000年中の選出候補名簿の提出がかなわず、選考に残れなかった。
第1回投票では北京、トロント、パリ、イスタンブールが残り、6票しか得られなかった大阪が外された。第2回投票では、北京が決定に必要な圧倒的多数の票を得たため、選考が終了した。第2回投票での獲得票数は、北京56票、トロント22票、パリ18票、イスタンブール9票であった。パリやトロントの招致提案が技術的により優れているとの声もあったが、サマランチ会長率いるIOCは商業的観点から、世界一の人口を持つと共に経済成長著しい中国でオリンピック開催を実現させることに特に意欲的であったと言われている。
中国のオリンピック委員会は過去の事例(東京オリンピックで柔道が正式競技、ソウルオリンピックでテコンドーが公開競技として実施された)を挙げて、中国武術の正式競技化を狙ったが、否決された。代わりに上海でオリンピックと同時に行う国際大会を公開競技の扱いにすることとした。
ソフトボールと野球については、2005年7月にシンガポールで開かれたIOC総会において、2012年のロンドンオリンピックでは除外されることが決定しており、現時点では最後の実施となる。