「線の練習」

 線が引ければ、絵も字もかけるというのが絵手紙の考え方です。絵も字も全て線からできているものです。線の練習こそが自分らしさを出す最も簡単な方法なのです。絵手紙では、初めての人に筆の一番上を持って穂先1、2本で1分間に10cmの線を引く練習を勧めています。これは、線をゆっくり引くということは、全神経を手の指先から筆の穂先へと集中させなければできないことで、うまくかこうという余計な考えは捨て、無になることができるのです。ですから、絵手紙を描く前に線の練習をして心が無になったところで絵手紙を描き始めれば自分らしい絵手紙が描けるようになります。